専門職スタッフのご紹介
当院は葛飾区で初めての回復期リハビリテーション専門病院です。リハビリしやすい環境を整えた設備と50名以上の専門スタッフが、充実したリハビリテーションを提供します。
リハビリ計画は早期在宅復帰を目標に、患者さんの課題や個々の能力を考慮し必要に応じた環境調整等を行いながら、退院後の生活が少しでも良くなるよう検討します。又、患者さんやご家族の思いを傾聴し、不安を取り除けるようにケアしています。教育体制を強化しスタッフの技術と知識を向上させて、より質の高いリハビリ―テーションの実現を目指しています。
リハビリテーション専門職
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士がそれぞれの専門性を活かした治療・訓練を行います。
(令和3年6月現在)
- 理学療法士:48名(内2名非常勤)
- 作業療法士:18名(内2名非常勤)
- 言語聴覚士:8名
理学療法:理学療法士(PT:Physical Therapist)
理学療法士とは
怪我や病気などで身体に障害のある人や障害の発生が予測される人に対して、基本動作能力(座る・立つ・歩くなど)の回復や維持、および障害の悪化の予防を目的に、運動療法や物理療法(温熱・電気等の物理的手段を治療目的に利用するもの)などを用いて、自立した日常生活が送れるよう支援する医学的リハビリテーションの専門職です。
治療や支援の内容は、理学療法士が対象者一人ひとりについて医学的・社会的視点から身体能力や生活環境等を十分に評価し、それぞれの目標に向けて適切なプログラムを作成します。
理学療法士を一言で言うならば動作の専門家です。寝返る・起き上がる・立ち上がる・歩くなどの日常生活を行う上で基本となる動作の改善を目指します。関節可動域の拡大・筋力強化・麻痺の回復・痛みの軽減など運動機能に直接働きかける治療法から、動作練習・歩行練習などの能力向上を目指す治療法まで、動作改善に必要な技術を用いて日常生活の自立を目指します。
(アシストウォーカー)での訓練
作業療法:作業療法士(OT:Occupational Therapist)
作業療法士とは
日常生活から社会生活まで幅広い領域で「暮らしやすさ」を取り戻す為の支援をしています。
病気や怪我の状態が安定し、より具体的な生活をイメージして機能や能力の改善を図ります。また生活していく為に必要な能力の開発や手段の獲得を通じて、人それぞれに応じた生活場面の支援をします。
また、住み慣れた場所でその人らしい生活を送る為に社会の中で生きがいを持ち、豊かに生きる為の生活の実現を図ります。
作業療法場面
- 移動・食事・排泄・更衣・入浴等の日常生活活動に関する訓練
- 家事動作(洗い物を含めた調理・掃除・洗濯物干しなど)買い物などの外出等の訓練
- 作業耐久性の向上・作業手順の習得・就労環境への適応等の職業関連活動の訓練
- 生活を助ける自助具や福祉用具の選定と使用感に関する訓練
- 高次脳機能障害※に対するリハビリテーション
※大脳の損傷により全般性注意障害、半側空間無視、記憶障害、遂行機能障害などの症状が生じて日常生活に支障をきたす状態です。 - 麻痺手や骨折に対しての上肢機能訓練(物品を通してActivityや徒手療法での訓練)
- 麻痺手や骨折によって使用しにくい場合に利き手交換訓練も行います。
- 退院後の住環境への適応訓練を行いその人にあった、より生活しやすい環境作りを行う。
- 屋外応用動作訓練(電車・バス等の公共交通機関の利用や買い物などを行う)
浴槽の跨ぎ動作訓練
言語療法:言語聴覚士(ST:Speech Therapist)
言語聴覚士とは
言葉の障害を持つ方や飲み込みの機能に障害を持つ方に、専門的なサービスを提供し、より豊かな生活を送れるようにお手伝い致します。患者さんの口や舌の動きを注意深く見たり、発声や発音の様子を伺ったりする必要がある為、基本的には個室で1対1の訓練となります。また症状に合わせて個別に練習メニューを考えて行います。
当院でリハビリを行っている主な言語障害
大脳の言葉を司る(言語野)が損傷されると、失語症が生じます。失語症は、言葉を話したり理解する事が難しくなる障害です。症状としては以下のものが挙げられます。
- 言いたい言葉が思い出せない
- 字を読んでも意味を理解できない
- 思った事と違う言葉を言ってしまう
- 文字を思い出せずに書いて伝える事ができない
- 聞いた言葉の意味が理解できない
唇・舌・顎など、話す時に使う筋肉の運動が障害され、はっきり発音できなくなる状態です。症状としては以下のものが挙げられます。
- 呂律が回らない
- ガラガラ声になる
- 声が小さい
- ささやき声しか出ない
- 声が続かない
食べ物や飲み物を飲み込む事が障害されます。食事中にむせる・食べ物が喉に引っかかる・食べ物をうまく噛めない等の症状がみられます。食べ物や飲み物が気管に入ると、肺炎を起こす場合もあります。また体重の減少や脱水などの原因にもなります。
※VF(嚥下造景検査)での評価も行う事があります。
嚥下障害は運動性構音障害(発声の障害)と同時に起こることが多くあります。
大脳の損傷により全般性注意障害、半側空間無視、記憶障害、遂行機能障害などの症状が生じて日常生活に支障をきたす状態です。
- キョロキョロして集中力がない
- 左右どちらかに意識が向きにくい
- 日常の出来事が思い出せない
- 物事を順序立てて考えられない